血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害によって、脳の一部が損傷し、その影響で認知機能が低下するタイプの認知症です。高齢者に多くみられ、日本ではアルツハイマー型認知症に次いで2番目に多いタイプです。
記憶障害に加え、注意力や判断力の低下、感情の不安定さ、意欲の低下などが見られます。脳梗塞や脳出血などの血管障害により発症するため、突然の症状出現や階段的な悪化が特徴です。歩行障害や手足の麻痺、言語障害を伴うこともあり、身体的な症状と認知機能の低下が同時に現れることが多いです。
改訂長谷川式簡易知能評価スケールなどの認知機能検査により記憶力や注意力・言語能力を評価します。血管性認知症が疑われる場合は、頭部MRIやCT検査を行い、過去の脳梗塞や出血の痕跡があるかどうかを調べます。
高血圧・糖尿病・脂質異常症の管理が重要です。必要に応じて血液をサラサラにする薬(抗血小板薬など)を使用します。
脳卒中によって低下した身体機能や認知機能を改善するため、作業療法やなどのリハビリが効果的です。
アルツハイマー病はゆっくりと進行しますが、血管性認知症は段階的に進行しやすく、発症時期もはっきりしていることが多くなります。また、身体症状(麻痺など)を伴うことが特徴です。
認知症が進行し、自宅や施設での介護が難しくなった場合は、田村病院での入院治療をご相談ください。専門スタッフによる医療・介護・福祉支援を行っております。
認知症に関しては、ご家族さまが一人で悩まず、医療機関や専門職と連携しながら、本人とともによりよい暮らしを作っていくことが大切です。田村病院では、診断・治療・入院まで一貫してサポートいたします。
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